学習効率が上がる?勉強するときに意識したい「色の効果」とは
勉強のときに使う色といえば、赤を連想する人が多いのではないでしょうか。赤シートや赤本など、赤を使った学習教材が多いのが理由です。しかし実は、赤は学習には向いていない色だったというのです。では、何色が学習効果をあげてくれるのでしょうか。文具や周りのものに取りいれて学習効果を高めましょう。
勉強道具の色が学習効果に影響を与える?
今使っている文房具の色を選んだ基準は何でしょう。自分の好きな色だから、カラーバリエーションの中でいちばんしっくり来た色だったから、好きな芸能人のイメージカラーだから。さまざまな理由がありますが、使っている文房具やインクの色によって学習効果が上がる色があります。
反対に、勉強へのモチベーションが下がりやすい色もあります。色の効果は、アメリカの心理学で勉強との関連が明らかになっています。何気なく使っていた筆箱やペンが、実は勉強効率に大きく影響しているかもしれません。勉強道具だけでなく、勉強する環境にも同じことがいえます。
自室の壁紙の色や机の色、周りに置いている本やものの色など、私たちの目に入る色すべてが学習効果に関わっています。なんとなく勉強に集中できない時間が多い、場所によってムラが大きいなどの悩みがある人は、文具や環境の色を変えることで解決できる可能性があります。集中したい、勉強をはかどらせたい場合は一度考えてみましょう。
色ごとに効果が違う!どんな効果がある?
当たり前のことですが、色は多くの種類が存在します。ひとつの色でもわずかな違いによって別の色に区別されます。それぞれが持つ色によって、もたらす効果も違います。では、どの色にはどのような効果があるのでしょうか。
記憶力が上がる青
青には、記憶力を高めてくれる効果があります。これは知っている人も多い情報かもしれませんが、青には気持ちを鎮めてくれる効果があるとされています。とある実験では、街の街灯を青に変えるだけで、地域の犯罪件数が激減したとのデータがあります。気持ちを鎮めて、冷静になれる色です。勉強にも冷静さは必要です。問題が解けないために焦ってはさらに答えが見つかりにくくなります。
解法が分かっても、その勢いのまま突っ走っているとふと続きが分からなくなることがあります。これはどちらも冷静になれていないから起こることです。青は、このような気持ちを鎮めて集中しやすくして、記憶力を高める色なのです。
緑・茶は心を休めることができる色
緑や茶色は、リラックス効果をもたらしてくれる色です。どちらも森林や広大な自然をイメージする色です。視界いっぱいに広がる緑を見たときは、心が浄化されるような感覚になります。茶色は、家やカフェなどくつろぐ場所に使われることの多い色で、こちらも落ち着く空間を作ります。とくに緑は、リラックス効果が高く、観葉植物を机に置くと勉強の息抜きができるのでおすすめです。
黄色はひらめきをもたらす色
黄色には、ひらめき・元気をもたらす効果があります。光やひまわりなどの花のように、黄色は相手に元気と明るさを与える色です。明るさや、ときには眩しさを持っている色なので、見ているだけで心が明るくなります。気分が前向きになれるので、目の前のことにも取り組みやすくなるのです。
勉強で取り入れる方法としては、元気がないとき、やる気が出ないときに使う文具として取り入れる、絶対覚えておきたいワードを黄色い付箋にメモをする、などがあります。青ペンを使ってメモをすると、記憶とひらめきの相乗効果によって記憶したものを思い出しやすいのでおすすめです。ただ、使いすぎると黄色の眩しさが勝つことがあるので、使いすぎには注意してください。
実は赤は勉強に向いていない?
勉強と赤はつながりが強く、教材でも見かけることが多い色ですが、実は赤は勉強に向いていない色だったのです。どうしてなのでしょうか。赤が持つ効果とともに見ていきましょう。
赤が持つ効果
赤は、活力ややる気が芽生える、気分が高揚するという効果を持っています。熱血さや情熱、熱中するという意味合いで使用されることが多く、スポーツや炎のように燃え上がるものをイメージした場面で使われる色です。印象も強く残りやすいため、テレビのテロップやポスターで印象付けたい言葉に使うこともあります。
勉強に向いていないのはなぜ
なぜ、赤は勉強に不向きなのでしょうか。それは、熱量が高すぎて、興奮作用を高めてしまうからです。興奮することが必ずしも悪いことではありません。目標に向かって取り組む姿勢を後押ししてくれる熱量は必要です。しかし、あまりにも強すぎると逆効果です。
赤が持っている興奮作用は、勉強に必要な冷静さを失いやすいという特徴があります。落ち着いて勉強に取り組むことで定着する記憶や、論理的に内容を理解する力が少なくなってしまうのです。これでは、授業の復習も身に入らず、テスト勉強では本番に頭が真っ白になることも充分考えられてしまいます。勉強の効率を上げたいと思って使用している赤が、興奮作用によりかえって効率を下げている、これが、勉強には赤が向いていない理由です。
まとめ
勉強の効率を上げるには、効果がある色をうまく取り入れましょう。それぞれの色が持つ特徴と効果を理解して、文具や周りの環境に付け足してみるものよいです。記憶力や落ち着いた環境ならば青を、リラックス効果を勉強に取り入れたいときは緑を、やる気を高めたいときやひらめきがほしいときは黄色でした。青や緑、黄色にも色の濃さや配色によって違いがあります。文具コーナーにはたくさん色が展開されたペンも販売されているので、自分の好きな系統を見つけるのもよいでしょう。色ひとつで自分が勉強に取り組む姿勢にどんな変化があるのか、実践して確かめてみてください。

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